片頭痛(へんずつう)発作を軽くする・回数を減らす治療が大きく進化
⚠ 突然の激しい頭痛・麻痺を伴う頭痛の方はこちら
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ABOUT片頭痛とは、どんな頭痛か特徴のセルフチェックと、発作の 4 つの段階
5項目セルフチェック / いくつ当てはまりますか?
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3つ以上あてはまれば、片頭痛の可能性があります。
さらに心当たりがあれば(参考・4項目)
- 頭痛の前にギザギザした光が見える(閃輝暗点=せんきあんてん)
- 頭痛が4〜72時間と長く続くことがある
- 市販の痛み止めを使う日が増えている
- 家族にも片頭痛持ちの人がいる
出典: Lipton RB, et al. Neurology 2003; 61(3): 375-382を参考に当院で再構成。受診の目安にしてください。
3人に1人ほどは両側が痛みます3。左右が入れ替わる方、痛む場所が移動する方もいます。「両側だから片頭痛ではない」と自己判断せず、上のチェックで特徴を確かめてください。
片頭痛は「頭痛が起きている時間」だけの病気ではありません。発作の前後には段階ごとに違うサインがあります24。ご自身のパターンを知ると、早めの対処や予防に役立ちます。
発作の前
-
予兆期24〜48時間前
あくびが増える・集中力が落ちる・甘いものが欲しくなる・首肩のこり。なんとなくの不調にここで気づけると、早めの対策につながります。
-
前兆期5〜60分 / 約30%の方に1
視界にギザギザした光(閃輝暗点)・手足や顔のしびれ・言葉が出にくい。5分〜1時間ほどで自然に消えます。前兆に見えても、すぐに119番はじめての前兆/1時間を超える/片目が急に見えない/しびれる・力が入らない・言葉が出ない(脳卒中との見分けが必要です。受診の急ぎ方の目安)予約の受診で、備えを相談片頭痛と診断されていて、いつもと同じ見え方の前兆(ギザギザ・キラキラした光が数分かけて広がり、1時間以内に消える)
発作
-
頭痛期4〜72時間
ズキズキ拍動する痛み(片側または両側)・動くと悪化・光・音・においがつらい・吐き気。痛みが強くなる前の早期服用が効果的です。
発作のあと
-
回復期〜48時間
ぐったりした疲労感・集中力の低下。痛みが引いたあとも残ることがある、片頭痛の自然な経過です。
FLOW受診から診断までの流れ問診・MRI検査・診断・治療の相談
はじめての方でも、問診と検査でタイプを見極めていきます。
当日
-
問診
いつから・どんな痛み・1回何時間続くか・月の頻度・きっかけをうかがいます。頭痛カレンダーやお薬手帳があるとスムーズです。
-
MRI検査(必要に応じて)約10〜15分 / 痛みなし
脳や血管に他の病気がないかを確認します。片頭痛そのものはMRIでは診断できませんが、危険な頭痛を除外するための大切な検査です。結果は当日ご説明します。
-
診断
問診・診察・検査結果から、片頭痛かどうか、どのタイプに当てはまるかを判断します。
-
治療の相談
生活上の工夫、急性期の薬、予防の薬を、発作頻度・生活への影響・ご希望にあわせて決めていきます。急性期の薬はその日から使えます。
次の受診から
-
効き方を確かめて、調整する
使ってみてどうだったかをうかがい、薬の種類・量・使うタイミングを調整します。予防の薬は効果がはっきりするまで時間がかかるため、あせらず続けます。
TREATMENT急性期治療発作が来たら早めに止める
片頭痛の治療は、「いま起きている発作を止める」急性期治療と、「発作の回数そのものを減らす」予防治療の2方向で考えます1。片方だけでも、両方を組み合わせても構いません。
急性期治療は痛みが出始めたら早めに薬を使い、あわせて暗く静かな場所で休み、水分をとり、痛む場所を冷やすことも助けになります。
吐くほどの発作がある方は、予約の受診で、発作への備え(吐き気止め・飲み薬以外の発作の薬など)を相談しておきましょう。発作の最中でも、下の目安の赤に当たるときは119番を。
前兆のある方は、予約の受診で、前兆への備えを相談しておきましょう。発作の最中でも、下の目安の赤に当たるときは119番を。
1はじめの一手
軽い〜中くらいの痛みに
アセトアミノフェン(カロナール)・NSAIDs(ロキソプロフェンなど)
NSAIDs(エヌセイズ)=一般的な痛み止め
- 使い方
- 痛み始めに。アセトアミノフェンは4〜6時間以上あける11
- 効き目
- 軽い〜中くらいの発作を止める。強い発作には不十分なことも
- 注意・相談
- 胃の不快感・腎への負担。市販薬との飲み合わせ、妊娠・授乳中の使用は必ず医師に相談
2①で足りないとき
片頭痛と分かっている発作に
トリプタン・ラスミジタン
ラスミジタンは血管への影響が少ないタイプ
- 注意・相談
- 胸の圧迫感・眠気・だるさ。心筋梗塞・脳卒中を起こしたことがある方、血圧が高いままの方はトリプタンを使えません。ラスミジタンを飲んだ日は車の運転をしないでください
「飲む日が増えて、怒られないかな」
怒るためではありません。ひとりで増やす前にご相談ください。減らし方や予防を一緒に考えます。
PREVENTION予防治療発作の回数・つらさを減らす
「予防の治療は、
もっと重い人向けだよね」
そうとは限りません。発作の回数や生活への支障、痛み止めを使う日数から、一緒に検討します。目安は下の 4 つです。
予防治療を検討する目安(いずれかに当てはまる方)1
- 月2回以上/片頭痛の発作がある
- 月3日以上/生活に支障がある頭痛がある
- 急性期薬が効きにくい/使えない
- 痛み止めを月10日以上使っている
予防の薬のいちばんの効果は、発作の回数を減らすことです。残った発作も少し軽く・短くなったり、発作を止める薬が効きやすくなったりすることがあります1。
まず試しやすい、毎日の飲み薬
プロプラノロール(インデラル)・ロメリジン(ミグシス)・バルプロ酸(デパケン)など
費用負担が比較的軽い
- 注意・相談
- 眠気・ふらつき・むくみ。バルプロ酸は、妊娠の可能性がある方には使いません。妊娠を考えている方はお伝えください1
飲み薬で足りないときの注射
CGRP抗体(ガルカネズマブ・フレマネズマブなど)
CGRP=片頭痛の痛みに関わる伝達物質
- 使い方
- 皮下注射。受診のときに、当院で医師が注射します
- 注意・相談
- 注射した場所の痛み・赤み・腫れ。まれにかゆみ・じんましん。妊娠・授乳中の方は事前に相談
注射が苦手な方の、新しい飲み薬
ゲパント(CGRP受容体拮抗薬)
CGRP=片頭痛の痛みに関わる伝達物質
- 使い方
- 飲み薬。アトゲパントは予防専用、リメゲパントは発作時・予防の両方に使える(発作時と予防を合わせて1日1錠まで)。当院で処方できます6
- 効き目
- 日本人の試験で、2人に1人ほどで片頭痛の日が半分以下に(アトゲパント)9
- 注意・相談
- 吐き気・便秘・眠気。肝臓・腎臓の病気がある方、ほかにお薬(抗生物質・水虫の薬など)を飲んでいる方は要相談6
日本人が中心の試験で片頭痛の日が半分以下になった人(100人あたり)
薬ごとに別の試験です。棒の長さで薬の順位は決められません。偽薬=有効成分の入っていない薬。
フレマネズマブ8(月1回の注射・12週=3か月・日本と韓国の試験)
どの試験も、頭痛の日が月15日未満の方が対象です(治療前の片頭痛の日は、注射の2つの試験で月9日前後、アトゲパントの試験で月7日ほど)。リメゲパントは、発作のときにも予防にも使える飲み薬です。日本人の試験では、予防として飲むと、偽薬より片頭痛の日が月に約1日多く減りました10。数え方の違う試験なので、グラフには入れていません。
効いているかは、頭痛カレンダーで判定します
- 2〜3か月続けて、頭痛日数が50%以上減れば「有効」と判断します1
- 紙の手帳・アプリ・カレンダー、どれでも構いません。痛みの強さ・服薬日数・誘因もあわせて記録してください
- 副作用や生活の変化も、受診時にお伝えください
TRIGGERS発作を引き起こす「引き金」思いあたる引き金はありませんか?
片頭痛は、引き金がひとつだけではなく複数が重なったときに起きやすくなります。ご自身の引き金を把握して避けるだけで、発作の回数は減らせます。
寝不足・寝すぎ
休日の寝すぎも引き金になります。なるべく同じ時刻の起床・就寝を。
緊張がとけた休日
強いストレスだけでなく、解放されたあと=休日・連休にも起きやすくなります。
月経の前後
女性に多い背景です。周期に合わせて起きる方は、記録が治療の助けになります。
天気の崩れ
雨や台風が近づく気圧の低下の前後に起きやすく、予報アプリで備えられます。
天気痛のコラムへ
強い光・音・におい
直射日光、蛍光灯のちらつき、香水やタバコのにおいなど。サングラスや席の位置、香りを避ける工夫で減らせます。
空腹・アルコール
空腹は引き金になります。赤ワイン・チーズ・チョコレートで誘発される方も。
WARNING SIGNS受診の急ぎ方の目安
1つでも当てはまれば、その色の行き先へ。赤 → 黄 → 青の順に。迷うときは、急ぐほうへ。
緊急
すぐに119番
- 突然の
激しい痛み(治まっても) - 初めて・
いつもと
違う痛み - 強い
吐き気・
吐いた - 片側まひ・
しびれ・
ろれつ - 急な
見え方の
異常 - 意識・
けいれん(戻っても) - 熱+
首が硬い
くわしい目安を見る(7項目)
- 頭や首の後ろに、突然の激しい痛みが起きた(いまは治まっていても)
- 今まで経験したことのない頭痛・いつもの頭痛と違ってひどい・いまの頭痛がどんどん強くなっている
- 強い吐き気がある・吐いた
- 顔や手足の片側がしびれる・力が入らない・入りにくい、顔がゆがむ、ろれつが回らない・言葉が出ない、突然の強いめまい・ふらつきで、まっすぐ歩けない・立てない
- 急に、片方の目が見えない・物が二重に見える・見える範囲が欠ける・目がかすむ(片頭痛と診断されている方の、いつもと同じ見え方の前兆は → 片頭痛のページ)
- (周りの方から見て)意識がもうろう・反応が鈍い・言うことやふるまいがおかしい。または、気を失った・けいれんした(いまは戻っていても)
- 38℃以上の熱があり、首が硬くて、あごを胸につけられない
119に電話する
注意
できるだけ早めに受診
- 38℃以上
の熱 - 目の痛み・
充血 - 痛み止めが
効かない - 50歳
過ぎて
新しい頭痛 - 数週間で
悪化 - 妊娠中・
出産後
くわしい目安を見る(6項目)
- 38℃以上の熱がある
- 目の痛み・目の充血がある(目の奥の激しい痛みを含む。群発頭痛と診断されている方の、いつもと同じ発作は → 群発頭痛のページ)
- いま続いている頭痛が、いつもの痛み止めを飲んでもよくならない
- 50歳を過ぎてから、これまでになかった頭痛が新しく始まった(とくに、こめかみや頭皮の痛み・噛むとあごが痛む)
- ここ数週間のうちに、頭痛が日に日に悪くなってきた
- 妊娠中・出産後(数週間以内)の頭痛
目安は数時間のうち。診療時間外・休日は、救急外来へ。
受診先に迷うときは #7119(福岡県の救急医療電話相談・24時間)。つながらないときは 092-471-0099。
0942-42-1155 に電話
相談
予約して受診
- ズキズキする頭痛が月に何度も起きる
- 市販薬を使う日が増えていて不安
- CGRP関連薬(注射・飲み薬)など予防治療を相談したい(当院で処方・注射できます)
- ズキズキする頭痛が月に何度も起きる
- 市販薬を使う日が増えていて不安
- CGRP関連薬(注射・飲み薬)など予防治療を相談したい(当院で処方・注射できます)
WEB予約・アクセス
※ 片頭痛・群発頭痛と診断されている方も、同じ目安です。いつもの頭痛に見えて、別の病気のことがあるためです(いつもと同じ前兆・発作の扱いは「くわしい目安」に)。
※ 頭を打ったあとの頭痛は(数週間〜数か月前に打った場合も)、この目安とあわせて「頭部外傷」のページの目安も確かめ、急ぐほうに従ってください。
※ 運動・せき・いきみ(排便など)で起こる頭痛、またはそれで強まる頭痛は、上の赤に当たらなくても、できるだけ早めに受診を。はじめて起きたときは、画像検査(CT・MRI)で確かめることがすすめられています。
この目安の根拠
受診の時期を書いた一般向けの資料(総務省消防庁・東京消防庁・英国NHS など)を中心に、段を決めました。福岡県の #7119 も、消防庁の基準で判断しています。資料の無い行は、当院の医師が判断しました。下に、行ごとの主な資料を挙げます(資料の一覧は、頭痛ページの参考文献にあります)。
赤(すぐに119番)
- 突然の激しい痛み:総務省消防庁の救急受診ガイド(Q助)・東京消防庁の救急受診ガイド・日本脳卒中学会・厚生労働省・英国NHS。「いまは治まっていても」は当院の医師の判断です。(首の痛みは、Q助では「一瞬で」痛くなったときも119番の扱いです。当院の医師の判断で、激しい痛みのときにしました)
- 経験したことのない・いつもと違ってひどい・どんどん強くなる:Q助・東京消防庁の救急受診ガイド・消防庁の電話相談の手引き
- 強い吐き気・吐いた:Q助・東京消防庁の救急受診ガイド・healthdirect(オーストラリア政府の健康情報サイト)
- 片側のしびれ・ろれつ・歩けない/立てないめまい:Q助・東京消防庁の救急受診ガイド・日本脳卒中学会・厚生労働省・英国NHS(Q助では、めまい・体がフワフワする感じも119番の扱いです。当院の医師の判断で、突然の強いめまい・ふらつきで、まっすぐ歩けない・立てないときにしました)
- 急な見え方の異常:Q助・日本脳卒中学会・厚生労働省・英国NHS。片頭痛と診断されている方の、いつもと同じ見え方の前兆(光が数分かけて広がり、1時間以内に消える)を除くのは、国際頭痛分類の「典型的な前兆」をもとにした当院の医師の判断です。
- 意識やふるまいの変化・けいれん:Q助・東京消防庁の救急受診ガイド・日本神経学会・英国NHS。「気を失った」は、消防庁の電話相談の手引き(福岡県の #7119 の判断基準)でも、頭痛を伴うときは119番の扱いです。
- 熱があり、首が硬い:Q助(首の痛みの項目)・英国NHS・英国NICE(英国の公的な診療指針をつくる機関)・healthdirect
黄(できるだけ早めに受診)
- 38℃以上の熱:Q助・東京消防庁の救急受診ガイド・消防庁の電話相談の手引き
- 目の痛み・充血:東京消防庁の救急受診ガイド・英国NHS(Q助では119番の扱いです。群発頭痛の発作のたびに119番にならないよう、当院の医師の判断で、この段にしました。迷うときは #7119 へ)。群発頭痛と診断されている方の、いつもと同じ発作を除くのは、英国NHSの群発頭痛の案内に沿っています。
- 痛み止めが効かない:Q助・東京消防庁の救急受診ガイド・消防庁の電話相談の手引き
- 50歳を過ぎて新しく始まった頭痛:こめかみ・頭皮・あごの痛みは英国NHS・英国リウマチ学会の診療指針。それ以外は、頭痛の診療ガイドラインの注意すべきサインをもとにした当院の医師の判断です。
- ここ数週間で悪くなってきた:healthdirect
- 妊娠中・出産後:英国NHS
- 時間外の相談先(#7119):福岡県救急医療情報センター
青(予約して受診)
青の段は、このページの病気に合わせた目安です(当院の医師の判断)。
FAQよくある質問
片頭痛は体質ですか?治りますか?
体質的な「なりやすさ」はありますが、治療で十分コントロールできる頭痛です。「治す」ではなく「うまく付き合う」ことを目標に、3 段階で考えます。
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① なりやすさ — 遺伝・体質の影響がある
家族に同じ頭痛持ちの方が多い傾向があり、脳の神経が痛み刺激に過敏に反応しやすい体質が背景にあります。完全に「治す」というより、発作とうまく付き合う発想がベースになります。
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最優先② 治療目標 — 発作を減らす・短く軽くする
治療は急性期治療(短く軽くする)と予防治療(回数そのものを減らす)の 2 本柱。トリプタン・ラスミジタン・CGRP 関連薬など選択肢が増え、適切な治療で日常生活への影響を大きく減らせる方がほとんどです。
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③ 加齢と妊娠 — 自然と軽くなることもある
女性ホルモンの影響を受けるため、閉経後や妊娠中は発作が軽くなる方もいます。逆に更年期で一時的に増える時期もあるので、状況に合わせて治療を調整していきます。
「片頭痛」は名前のとおり片側しか痛まないものですか?
いいえ。3人に1人ほどの方は両側が痛みます3。左右が入れ替わる方もいます。特徴は「片頭痛とは、どんな頭痛か」のセルフチェックで確かめられます。
市販の痛み止めで我慢していれば大丈夫ですか?
軽い発作なら市販薬でも対応できますが、月に何度も使うなら専用薬や予防薬を検討するタイミングです。
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① 軽度の発作 — 市販薬でしのげる
アセトアミノフェン・NSAIDs などの市販薬で十分に痛みが治まり、月に数回程度でおさまっているなら大きな問題にはなりにくいです。痛みが出始めて30 分以内に飲むと効きやすくなります。
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② 強い発作・頻発する場合 — 専用薬が選択肢
片頭痛発作にはトリプタン系・ラスミジタンなどの専用薬のほうが効きやすいことが多く、市販薬で物足りない方の選択肢になります。月に何度も発作がある方は、CGRP 関連薬・従来の予防薬で発作回数そのものを減らす治療も選べます。
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③ 注意 — 頭痛薬の飲みすぎで頭痛が悪化することがある
頭痛薬(市販薬・トリプタンを含む)を月 10 日以上使う状態が3 か月を超えて続くと、かえって頭痛が増える薬剤の使いすぎによる頭痛が起こり得ます。「飲む日が増えてきた」と感じたら、ひとりで増やさず一度ご相談ください。
CGRP関連の注射薬はどんな薬ですか?費用は?
片頭痛の痛みに関わる伝達物質(CGRP)をブロックする新しい予防薬です。仕組み・費用・適応の 3 点で整理します。
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① 仕組み — CGRP(片頭痛の痛み物質)をブロックする
片頭痛の発作中に増えるCGRP(片頭痛の痛みの伝達物質)を抑える抗体薬で、月 1 回の皮下注射で発作の回数を減らします。注射が苦手な方にはゲパント系の飲み薬タイプもあります6。当院では、ガルカネズマブ・フレマネズマブの注射と、リメゲパント・アトゲパントの飲み薬を使えます。注射は受診のときに院内で医師が行います。ご希望があれば、フレマネズマブを 3 か月に 1 回まとめて打つ方法もご相談ください。
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② 費用 — 注射薬は 3 割負担で、薬代が月 1.2〜1.3 万円ほど
保険が使えます。注射薬は 3 割負担の場合、薬代が月 1.2〜1.3 万円ほどです。初回だけ 2 本打つ薬では、最初の月が高くなります。3 か月に 1 回まとめて打つ場合は、月あたりはほぼ同じですが、1 回の薬代が 3.5 万円ほどになります。飲み薬(アトゲパント・リメゲパント)で予防する場合も、3 割負担の薬代は月 1.3 万円ほど(30 日分)で、注射とほぼ同じです。金額は 2026 年 8 月時点の国の薬価(令和 8 年 8 月 13 日適用)で計算した薬代で(診察料・薬局の費用などは別)、薬価の改定で変わります5。継続投与が前提の薬のため、効果と費用感の両方をご相談ください。
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③ 対象 — 頭痛の日が多く、これまでの予防薬で足りない方
どなたでも使えるわけではなく、保険で使うには条件があります。注射薬は、頭痛のある日が月 4 日以上あり、そのうえでこれまでの予防薬が効かない・副作用で続けられない方が対象です。飲み薬(ゲパント)の条件も診察でご説明します。発作の頻度・治療歴・生活への影響を確認したうえで判断します。
予防薬はいつまで続ければいいですか?
効果判定にまず 2〜3 か月、状態が安定したら減量・中止を検討します。始め方・続け方・やめ方の 3 段階です。
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① 始め方 — 効果判定にまず 2〜3 か月
予防薬は飲み始めてすぐ効くわけではなく、2〜3 か月かけて発作頻度の変化を見るのが基本です。頭痛カレンダーで発作回数・薬を使った日数を記録すると、効果の判定がしやすくなります。
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② 続け方 — 発作が減った状態を半年〜1 年
発作が十分減った状態が半年〜1 年続いたら、減量や中止のタイミングを相談します。CGRP 関連薬は治療効果を確認しながら継続期間を決めていきます。
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③ やめ方 — 様子を見ながら徐々に減らす/必要なら再開
減量・中止後に発作が増えたら再開も可能です。「ずっと飲み続ける薬」ではなく、生活への影響と発作頻度を見ながら頭痛カレンダーを基に一緒に判断していきます。
妊娠中・授乳中の片頭痛はどうすればいいですか?
使える薬が限られるため、必ず事前にご相談ください1。
- 生活リズム・引き金回避が中心。発作のときはアセトアミノフェンが中心で、強い発作ではトリプタンを使うこともあります
- 妊娠中・妊娠の可能性がある方には、バルプロ酸は使いません。CGRP関連薬(注射・飲み薬)も妊娠中・授乳中は原則使いません
- 注射の予防薬は体に長く残るため、妊娠を考え始めたら早めにご相談ください
- 前兆のある方は、エストロゲン入りのピルで脳梗塞の危険が上がります。婦人科でも「片頭痛の前兆がある」とお伝えください(自己判断でやめず、ご相談を)
- 妊娠中は片頭痛が軽くなる方も多い