頭部外傷 頭を打った後の受診の目安と、見守りのポイント

頭部外傷ページの冒頭イラスト。「頭を打ったあとは、『そのあと』を見守りましょう」。自宅のリビングで、頭にガーゼを当てた初老の男性のそばにご家族が寄り添い、様子を見守る場面。右に、電話で相談する・CT検査を受ける・診察室で結果の説明を受けるの3場面。「見守る」「気づく」「相談する」の3つのチェック。
⚠ 救急車を呼ぶべきサインを確認する →

START HEREいま、どんな状況ですか?タップすると、答えの場所へ進みます

頭を打って、
たんこぶができた
大きさより様子を
一瞬気を失った・
前後を覚えていない
できるだけ早めに受診
血をサラサラにする
薬を飲んでいる方
症状がなくても受診
今夜、眠らせても
大丈夫?
眠ってかまいません
翌日も頭痛や
吐き気が続いている
できるだけ早めに受診
数週間前に打って、
ふらつく・ぼんやり
慢性硬膜下血腫かも
子どもが部活や
試合で頭を打った
今日は戻さない
夜間・休日で、
受診を迷っている
#7119で相談を
打ったあと、意識がおかしい・けいれん・何度も吐く 手足に力が入らない・ろれつが回らない・見え方がおかしい・ふらついて歩けない・頭痛がどんどん強くなるときも、すぐ119番へ。 すぐ119番

EMERGENCY頭を打ったあとの受診の目安

1つでも当てはまれば、その色の行き先へ。赤 → 黄 → 見守りの順に。迷うときは、急ぐほうへ。

緊急

すぐに119番

  • 意識・
    ふるまいが
    おかしい
  • けいれん(止まっても)
  • くり返し
    吐く
  • 手足・
    ことば・
    歩けない
  • 見え方・
    聞こえ方
  • 頭痛が
    どんどん
    強く
  • 鼻・耳から
    液や血・
    耳裏のあざ
  • 事故・
    高い所から
    落ちた
  • 1歳未満の
    こぶ・はれ
くわしい目安を見る(9項目)
  • 意識がおかしい・呼びかけへの反応が鈍い・ふるまいがいつもと違う(怒りっぽい・ぼんやりしている)
  • けいれん(ひきつけ)が起きた(いまは止まっていても)
  • 何度もくり返し吐く
  • 手足に力が入らない・入りにくい・しびれる、ろれつが回らない・言葉が出ない、ふらついて歩けない
  • 見え方・聞こえ方がおかしい、左右の瞳孔(黒目の中心)の大きさが違う
  • 頭痛がどんどん強くなっていく
  • 鼻や耳から水のような透明な液や血が出続ける、耳の後ろ・目の周り(目は打っていない)にあざが出てきた、頭がへこんでいる
  • 交通事故や、高い所(1メートル以上・階段5段以上)からの転落など、強い衝撃だったとき
  • 1歳未満の赤ちゃんの、頭のこぶ・はれ・大きな切り傷
119に電話する
注意

できるだけ早めに受診

  • 一瞬でも気を失った・ぼーっとして反応がなかった(いまは戻っていても)
  • 打った前後のことを思い出せない
  • 1回でも吐いた
  • 頭痛が続いている
  • めまいがする
  • 血をサラサラにする薬を飲んでいる方(症状がなくても)
  • お酒を飲んでいて様子の変化が分かりにくいとき
  • そばで見守れる大人がいないとき
  • 一瞬でも
    気を失い・
    ぼーっと
  • 前後の
    記憶が
    ない
  • 1回でも
    吐いた
  • 頭痛が
    続く
  • めまい
  • サラサラの
    薬を
    飲んでいる
  • お酒で
    様子が
    分からない
  • 見守る
    大人が
    いない
くわしい目安を見る(8項目)
  • 一瞬でも気を失った・ぼーっとして反応がなかった(いまは戻っていても)
  • 打った前後のことを思い出せない
  • 1回でも吐いた
  • 頭痛が続いている
  • めまいがする
  • 血をサラサラにする薬を飲んでいる方(症状がなくても)
  • お酒を飲んでいて様子の変化が分かりにくいとき
  • そばで見守れる大人がいないとき

目安は数時間のうち。診療時間外・休日は、救急外来へ。

受診先に迷うときは #7119(福岡県の救急医療電話相談・24時間)9。つながらないときは 092-471-0099。

お子さんは #8000 へ。

0942-42-1155 に電話
見守り

24時間は見守り

  • 打ってから24時間は大人が付き添い、一人にしない
  • 新しい症状が出たら、上の2段に戻って対応を
  • 迷うときは #7119 へ相談を(お子さんは #8000)
  • 打ってから24時間は大人が付き添い、一人にしない
  • 新しい症状が出たら、上の2段に戻って対応を
  • 迷うときは #7119 へ相談を(お子さんは #8000)
見守り方を確認する
この目安の根拠

受診の時期を書いた一般向けの資料(総務省消防庁・東京消防庁・英国NHS など)を中心に、段を決めました。福岡県の #7119 も、消防庁の基準で判断しています。資料の無い行は、当院の医師が判断しました。下に、行ごとの主な資料を挙げます(番号はページ末の参考文献)。

赤(すぐに119番)

  • 意識やふるまいの変化・けいれん・手足やことばの異常・ふらついて歩けない・見え方の異常:総務省消防庁の救急受診ガイド(Q助)・消防庁の電話相談の手引き・英国NHS・英国NICE(英国の公的な診療指針をつくる機関)26711。聞こえ方の異常は英国NHS11、左右の瞳の大きさの違いは日本臨床スポーツ医学会の提言1です。
  • 頭痛がどんどん強くなる:Q助・消防庁の電話相談の手引き67
  • 何度もくり返し吐く:Q助・消防庁の電話相談の手引き・healthdirect(オーストラリア政府の健康情報サイト)6712
  • 鼻や耳からの液や血・目の周りや耳の後ろのあざ・頭のへこみ:英国NHS11(鼻や耳からの出血は Q助・消防庁の電話相談の手引きも67)
  • 強い衝撃(交通事故、1メートル以上・階段5段以上からの転落):東京消防庁の救急受診ガイド・英国NHS・英国NICE・healthdirect281112
  • 1歳未満のこぶ・はれ・大きな切り傷:英国NHS11(Q助の子どもの表も、1歳未満は急ぎを一段上げています)

黄(できるだけ早めに受診)

  • 一瞬でも気を失った・ぼーっとして反応がなかった・前後を思い出せない・1回でも吐いた(いまは普段どおり):英国NICE(救急外来へ)2。お子さんの、気を失ったが戻った・吐いたは、日本小児科学会も「早めに救急外来へ」です10。
    Q助・消防庁の電話相談の手引きでは、どれも119番の扱いです。お子さんが同じことを何回も言うときは、日本小児科学会でも救急車の扱いです。当院の医師の判断で、いまは普段どおりのときは、この段にしました。CT で確かめられるためです。
  • 頭痛が続いている:Q助(頭痛の表)・英国NICE26
  • めまい:英国NHS11(Q助・消防庁の電話相談の手引きでは、めまい・フラフラも119番の扱いです。当院の医師の判断で、ふらついて歩けないときを119番にしました)
  • 血をサラサラにする薬を飲んでいる:Q助・英国NHS・英国NICE2611(Q助では、打った所の痛み・はれ・たんこぶなどがあれば119番の扱いです。当院の医師の判断で、この段にしました。英国NICE と同じ扱いです)
  • お酒で様子が分かりにくい:英国NHS・英国NICE211
  • 見守る大人がいない:当院の医師の判断です(英国NICE も、救急外来への紹介を考える場合に挙げています2)
  • 時間外の相談先(#7119):福岡県救急医療情報センター9

見守り(24時間)

  • 24時間の付き添い:英国NHS・healthdirect1112

当てはまる症状をくわしく確かめる

赤 すぐに119番

  • 意識がおかしい・呼びかけへの反応が鈍い・ふるまいがいつもと違う(怒りっぽい・ぼんやりしている)
  • けいれん(ひきつけ)が起きた(いまは止まっていても)
  • 何度もくり返し吐く
  • 手足に力が入らない・入りにくい・しびれる、ろれつが回らない・言葉が出ない、ふらついて歩けない
  • 見え方・聞こえ方がおかしい、左右の瞳孔(黒目の中心)の大きさが違う
  • 頭痛がどんどん強くなっていく
  • 鼻や耳から水のような透明な液や血が出続ける、耳の後ろ・目の周り(目は打っていない)にあざが出てきた、頭がへこんでいる
  • 交通事故や、高い所(1メートル以上・階段5段以上)からの転落など、強い衝撃だったとき
  • 1歳未満の赤ちゃんの、頭のこぶ・はれ・大きな切り傷
119に電話する

黄 できるだけ早めに受診

目安は数時間のうち。診療時間外・休日は、救急外来へ。

  • 一瞬でも気を失った・ぼーっとして反応がなかった(いまは戻っていても)
  • 打った前後のことを思い出せない
  • 1回でも吐いた
  • 頭痛が続いている
  • めまいがする
  • 血をサラサラにする薬を飲んでいる方(症状がなくても)
  • お酒を飲んでいて様子の変化が分かりにくいとき
  • そばで見守れる大人がいないとき
0942-42-1155 に電話

青 24時間は見守り

  • 打ってから24時間は大人が付き添い、一人にしない
  • 新しい症状が出たら、上の2段に戻って対応を
  • 迷うときは #7119 へ相談を(お子さんは #8000)
見守り方を確認する

FIRST 24H打った日から、24時間の見守り方

「たんこぶだけなら平気かな…」

たんこぶは頭皮の下の出血で、頭の中の出血とは別物です。頭皮の傷は血が多く出て見えますが、押さえたり縫ったりで対応できることがほとんどです。大切なのは大きさより、そのあとの様子です。

外側のケガと頭蓋骨の中のケガは別物であることを示す左右対比の図解。左の「外側のケガ(たんこぶ)」は、頭皮の上にふくらみができている。右の「頭蓋骨の中の出血」は、頭の断面で、頭蓋骨のすぐ内側に沿って血の層がたまっている様子を示している。

心配なのは、外からは見えない頭蓋骨の中です。脳が揺さぶられて働きが一時的に乱れる「脳振盪」や、頭の中の出血が起こることがあります1。

頭の中の出血はゆっくり進むことがあり、直後はふつうに話せていても、数時間〜1日たってから様子が悪くなることがあります(意識清明期)1。とくに最初の数時間に注意して見てください。

打った直後と数時間後を見比べる2場面の図解。左の「打った直後」は、夕方の食卓でご本人がふつうに食事をしながらご家族と話している。右の「数時間後」は、同じ食卓の夜、食後のお茶に手を付けずぼんやりとうつむくご本人の変化に、向かいのご家族が気づいて身を乗り出している。

24時間の見守り方

付き添う
打ってから24時間は大人がそばにいて、一人にしない12
眠るとき
眠ってかまいません。「寝かせてはいけない」は俗説です。ときどき寝息がふだんどおりか、呼びかけに反応するかを確かめてください
避けること・相談
  • その日は飲酒を避け、お風呂も一人で入らない
  • 起こしても反応がおかしい・息がおかしいときは119番
  • 翌日以降に、ふるまいや性格の変化が出たら119番。頭痛・めまい・吐き気が続けば、その日のうちに受診(夜間・休日は救急外来へ)1(→ 受診の目安)

血をサラサラにする薬を飲んでいる方へ

受診
症状がなくても、その日のうちに受診を(夜間・休日は救急外来へ)。頭の中の出血が起こりやすく、指針でも画像検査を考える対象とされています2
お薬
自己判断で中止しないでください。続ける・止めるは、処方した医師や当院にご相談ください
その後も
数週間〜数か月後の変化(慢性硬膜下血腫)にも気を配ってください

WEEKS LATER数週〜数か月後の「じわじわ」慢性硬膜下血腫は、治療で改善が期待できる病気です

頭を打った数週間〜数か月後に、脳の表面にゆっくり血がたまる病気で、慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)といいます。打ったことを忘れたころに、歩きにくさ・元気のなさ・もの忘れなどが少しずつ出ます34。

特に注意が必要なのは、高齢の方・お酒をよく飲む方・血をサラサラにする薬を飲んでいる方です34。こうした変化に気づいたら、打った覚えが無くても早めにご相談ください。CTやMRIで確かめられ、治療でよくなることが多い病気です。

CONCUSSION脳振盪(のうしんとう)とスポーツ意識を失わなくても、脳振盪は起こります

脳振盪は、頭への衝撃で脳の働きが一時的に乱れた状態です。「気を失わなかったから大丈夫」と思われがちですが、意識を失わなくても脳振盪は起こります1。

CTやMRIなどの画像検査では異常が写らないことが多い一方で、頭痛・めまい・集中しにくさ・ぼんやりした感じなどの症状が、しばらく続くことがあります。スポーツ中に脳振盪が疑われたときは、次の原則が国際的に共有されています1。

脳振盪からスポーツに復帰するまでの道のりを、3段のステップで示した図解。「まず休む」=ベンチで水分をとって休む。「症状を見ながら」=症状が強まっていないかを確かめながら過ごす。「少しずつ再開」=軽いジョギングから段階的に。ゴールには競技復帰を示すボールと旗が置かれている。
  1. まず休む 脳振盪が疑われたら、当日の競技復帰はさせないのが原則です。その日は休みます。「大丈夫」という本人の申告だけで判断しないでください1。
  2. 症状を見ながら 散歩などの軽い活動は、症状が強まらない範囲で、翌日ごろから始めてかまいません。症状が消えるまでじっと休み続けるより、回復が早いことがわかっています5。
  3. 少しずつ再開 軽い運動から順に強度を上げ、各段階の間は24時間以上あけます。途中で症状が出たら、前の段階に戻ります。ぶつかり合う練習や試合に戻るのは、症状が消えて、医師の確認を受けてから1。

部活動の子どもたち・保護者の方へ:「試合に出たい」「チームに迷惑をかけたくない」と、子どもは症状をがまんして隠しがちです。頭を打ったあとの「なんとなく様子が変」を、周りの大人が拾ってあげてください。復帰の判断に迷うときは、当院にご相談いただけます。

FLOW当院での受診の流れ

「救急車を呼ぶほどではないけれど、頭の中が心配」というとき、当院で状態を確認できます。受診の流れは次のとおりです。

当院での受診の流れを、左から右へ4つの場面で示した図解。「問診」=診察室で、ご本人と付き添いのご家族が、頭を打ったときの様子を医師に伝える。「神経の診察」=医師がペンライトで眼の動きを確かめる。「CT検査」=検査着に着替えて、輪の形の装置で頭の中を調べる。「結果説明」=机の上のモニターに映った頭の画像を、ご本人・ご家族と医師が一緒に見る。
  1. 問診 いつ・どのように打ったか、その後の様子、飲んでいるお薬を伺います。
  2. 神経の診察 意識・手足の力・感覚・歩き方を確かめます。
  3. CT検査 出血の確認に向いたCTを中心に、必要に応じてMRIで確かめます。いずれも院内で、原則当日に受けていただけます。

    頭の中の出血は、CT でこう見えます

    正常
    健常な方の頭部CT。頭蓋骨の内側に脳が左右対称にすき間なくおさまっている。
    頭蓋骨の内側に、脳が左右対称におさまっています
    急性硬膜下血腫
    急性硬膜下血腫の頭部CT。片側の頭蓋骨のすぐ内側に白い三日月形の血液がたまり、脳が反対側へ押されて中心がずれている。点線の楕円で血腫を示している。
    頭蓋骨のすぐ内側に血液がたまり、脳が反対側へ押されています
  4. 結果説明 結果は当日ご説明します。手術など入院が必要なときは、連携する専門病院へご紹介します。

当院と専門病院の役割

  1. 当院CT・MRIで確認
  2. 専門病院手術・入院
  3. 当院手術後の診察

FAQよくある質問

Q. 頭を打った日の夜、眠らせてもいいですか?
眠らせてかまいません。ときどき寝息と呼びかけへの反応を確かめてください。
Q. いつまで様子を見ればいいですか?
まず24時間は付き添い、その後も数週間〜数か月は、歩きにくさやもの忘れなどの変化に気を配ってください。
Q. 子どもがサッカーで頭を打ちました。今日の試合に戻れますか?
戻さないでください。脳振盪が疑われるときは、その日の競技復帰はしないのが原則です1。

アクセス・診療時間

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つつみ脳神経外科クリニック
曜日 月 火 水 木 金 土 日・祝
午前 9:00 – 12:30 休診
午後 14:00 – 18:00 14:00 – 17:00 14:00 – 18:00 14:00 – 17:00
午前
月〜土 9:00 – 12:30
午後
月・火・水・金 14:00 – 18:00
木・土 14:00 – 17:00
休診
日曜・祝日

※ 受付は午前・午後ともに診療終了の30分前までです。日曜・祝日・お盆・年末年始は休診です。

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車いす・ご高齢の方もゆったり駐車できます

筑後市を中心に、久留米市・八女市・みやま市・広川町・大木町・大川市など近隣にお住まいの方にも多くご来院いただいています。

〒833-0054 福岡県筑後市大字蔵数642-7