糖尿病(とうにょうびょう:diabetes mellitus/血糖・HbA1c)血糖を整えて、脳の健康を守りましょう
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ABOUT糖尿病とは診断される値と、めざす値
糖尿病は、血液中の血糖(ブドウ糖)が高い状態が続く病気です。大人の多くは2型糖尿病で、体質に食べ過ぎ・運動不足・肥満などが重なって起こります。健診の血液検査で、次の値かどうかを見ます4。
| 検査項目 |
予備群 |
糖尿病型 |
| HbA1c(%) |
6.0〜6.4 |
6.5以上 |
| 空腹時の血糖値(mg/dL) |
110〜125 |
126以上 |
ブドウ糖負荷試験 2時間値(甘い液を飲んで2時間後・mg/dL) |
140〜199 |
200以上 |
| 随時血糖(食事と関係なく測った値・mg/dL) |
— |
200以上 |
- 予備群(境界型)は、まだ糖尿病ではありません。ただ、将来なりやすく、動脈硬化も進みやすい値です6
- 糖尿病型が1回だけなら、別の日にもう一度確かめます4
- 「要受診」「要精密検査」なら、結果票を持ってご相談ください
めざすHbA1cの値
HbA1c 6.5%は、糖尿病かどうかを見分ける線です。糖尿病と診断されたあとにめざす値は、合併症(目・腎臓・神経など)を防ぐための 7.0%未満が、多くの方の目安です4。低ければ低いほどよいわけではなく、下げすぎ(低血糖)がかえって害になることもあります。
| 何をめざすか |
HbA1cの目標 |
| 血糖を正常に近づけたいとき(若く、合併症のない方など) |
6.0%未満 |
| 合併症を防ぐための目安(多くの方はここ) |
7.0%未満 |
| 安全を優先するとき(治療を強めるのがむずかしい方) |
8.0%未満 |
目標は、年齢・治療の内容・低血糖の起こりやすさなどから、担当医と一緒に決めます4。
ご高齢の方の目標
ご高齢の方は、下げすぎ(低血糖)によるふらつき・転倒を防ぐため、目標をゆるめにします5。お薬手帳を見て、下のどちらのカードかを確かめてください。
低血糖を起こしやすいお薬を
使っていない方
- Ⅰ・Ⅱ身のまわりのことは
自分でできる - 7.0%未満
- Ⅲ認知症が中くらい以上、
着替えに介助、持病が多い - 8.0%未満
インスリン注射・SU薬・
グリニド薬を使っている方
- Ⅰもの忘れがなく、
買い物も自分で・65〜74歳 - 7.5%未満下限 6.5%
- Ⅰもの忘れがなく、
買い物も自分で・75歳以上 - 8.0%未満下限 7.0%
- Ⅱ軽いもの忘れ、
買い物・お薬の管理に手助け - 8.0%未満下限 7.0%
- Ⅲ認知症が中くらい以上、
着替えに介助、持病が多い - 8.5%未満下限 7.5%
もの忘れや生活の様子(Ⅰ〜Ⅲ)は、診察で一緒に確かめます。日本糖尿病学会・日本老年医学会「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標」をやさしく言い換えたものです5。
COMPLICATIONS放置するとどうなるか脳梗塞、そして認知症・全身の血管へ
「症状がないし、様子見でいい?」
症状がなくても、血糖・HbA1cが高い状態が続くと血管が傷み、動脈硬化が進みます。糖尿病があると、脳梗塞が約2倍起こりやすくなります2。早めに気づいて整えれば、そのリスクは下げていけます。
脳梗塞との関係
頸動脈(首の太い血管)や脳の血管で動脈硬化が進むと、血管が狭くなったり詰まったりして、脳梗塞(脳の血管が詰まるタイプの脳卒中)が起こりやすくなります。高血圧・脂質異常症が重なると、リスクはさらに高まります1。
認知症との関係
糖尿病のある方では、将来の認知症が約1.7倍多いことが報告されています3。血糖の管理と生活の見直しは、将来の脳を守る助けになります。
6つの生活習慣病と脳の関係は生活習慣病と脳のページで、ご家族に脳卒中の方がいる場合は脳卒中のページをご覧ください。
TREATMENT治療(生活改善とお薬)まず生活の見直し。必要ならお薬を組み合わせます
治療は、食事・運動などの生活の見直しが土台です。それだけで血糖が十分に下がらないときに、お薬を組み合わせます。脳を守るには、血圧やコレステロールもあわせて整えます4。
食べ方を見直す
- 目安
- 食べ過ぎを避け、腹八分目に
- 野菜から先に、よく噛んで
- 甘い飲み物・夜食は控える
- 続け方
- 極端な制限より、続けられる工夫を。食べ方を変えるだけでも、食後の血糖は上がりにくくなります4
- 注意・相談
- ごはん・パン・めんは、抜かずに量を適度に
- 果物は、食べ過ぎない程度に
- お酒は控えめに。自分に合う量は診察でご相談ください
運動・減量
- 目安
- 少し息がはずむ運動を、週に合計150分ほど・週3回以上4
- 運動しない日を、2日続けない
- 軽い筋トレも、週2〜3回
- 注意・相談
- 持病のある方、血糖を下げるお薬を使っている方は、始める前にご相談ください
血糖を下げるお薬
- 選び方
- 飲み薬から注射まで種類があり、血糖・持病・体重・心臓や腎臓の状態に合わせて選びます4
- 続け方
- 血液検査で効果と安全を確かめながら調整します。血糖が安定すれば、減らせる方もいます
- 注意・相談
- 冷や汗・手のふるえは、低血糖のことがあります
- 熱・下痢などで食事がとれない日の飲み方は、前もって主治医と決めておきましょう8
- 自己判断でやめず、体調が悪いときは早めにご相談ください
血圧・コレステロールも整える/禁煙
- 目安
- 糖尿病のある方の血圧は、130/80未満が目安です4
- 続け方
- 血圧・コレステロールも一緒に確かめ、当院でまとめて管理します
「薬は一生、やめられないの?」
必ずしもそうとは限りません。食事・運動・減量で血糖が安定すれば、減らせる場合もあります。ただし、自己判断でやめると血糖が急に高くなることがあります。血糖やHbA1cを見ながら、担当医と一緒に調整しましょう。
OUR CLINIC当院でできること内服・血液検査・血管と脳の確認・生活のご相談
当院は地域のかかりつけとして、血糖の管理から、脳を守る予防までを一緒に続けていきます。いま別の内科にかかっている方も、かかりつけの先生と併行して、脳を守る視点での相談・検査だけを受けていただけます。
通院のたびに
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内服治療と血液検査
飲み薬による血糖の管理と、血液検査で血糖・HbA1cや体の状態(肝臓・腎臓など)を定期的に確認します。
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生活面のご相談
食事の工夫、運動、減量など、続けられる工夫を一緒に考えます。高血圧・コレステロールもまとめて管理できます。
必要に応じて
-
血管や脳の状態を確認
頸動脈エコーで首の血管の壁やプラーク(血管の内側にできるこぶ)を、MRI・CTで脳の状態を確かめます。
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専門機関へのご紹介
インスリンが必要なときなど、より専門的な管理が必要なときは、糖尿病の専門医療機関へご紹介します。
FAQよくある質問
甘いもののせい? 太っていないのに、なぜ?
A. 甘いものだけが原因ではありません。体質も関わります。
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① 体質も大きく関わります
2型糖尿病は、生まれ持った体質に、食事・運動・体重などが重なって起こります。ご家族に糖尿病の方がいると、なりやすい傾向があります。
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② 日本人は、やせていてもなることがあります
日本人は欧米の人と比べて、インスリン(血糖を下げるホルモン)を出す力が弱めの方が多く、太っていなくても血糖が上がることがあります10。
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③ 大切なのはこれからです
ご自分を責めず、今の値を知ることから始めましょう。
「インスリン」と言われるのが怖いのですが。
A. 2型糖尿病では、多くは飲み薬で管理できます。インスリンが必要になっても、それは体を守るための前向きな選択です。
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① 多くは飲み薬で管理
食事・運動と飲み薬で管理できる方が多くいます。
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② インスリンは、足りない分を補う治療です
インスリンは、もともと体の中で作られている、血糖を下げるホルモンです。足りない分を補って、血糖を整えます。インスリンが必要なときは、専門の医療機関へご紹介します。